◆2番(増田正博君)
ご指名をいただきましたので、さきに提出いたしております点についてお伺いいたします。まず最初に、国際姉妹交流のありかたについてであります。
この地球ぐるみの共存共栄の持続のためにこの施策を全力で支持する決意であります。そこで、両市で締結されました教育、文化、経済、スポーツ等の交流について、現在どの程度協議が進められておるのか、お伺いいたします。
国際交流といいますと、衣食住については我が国も遠くは明治以前より深く浸透されております。その証拠に、生活環境はすべて洋風化されております。ただ交流されていないのは心の交流だけではないでしょうか。この際、カーメル市の風俗、風習等、市民の心の奥底をも私ども一日も早く知り、その交流の人たちを迎えるべきではないでしょうか。そういう意味から、カーメル市の皆様が心の一番のよりどころとし、安らぎを感じる場所、風景等の模擬施設を、例えば公園のようなものをつくり、この河内長野で国をしのび、家族を思うにふさわしい環境、施設を計画してはどうかと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
適切に互いの相違を尊重し合い、共通性を見出していく努力を惜しまず、どんな橋の工事でも両方からつくられるように、この平和繁栄のための大切な友好の橋も両側から少しずつ歩み寄ることが心を結び合う大切な行動であると思います。誠意あるお答えをいただきたい。
続いて件名2.河内長野市当局の公安対策についてであります。
河内長野は、最近、潤いと活力のある緑の健康都市を目指してきました。そのため目覚ましく人口の急増を来しました。年間人口急増都市全国第3位とのニュースを耳にしたことも記憶に新しいものでございます。確かに人口増により活力はついてまいりました。人口は昭和55年度7万8,000人から平成3年度11万3,000人と、11年間で3万4,000人増となり、率にして実に144%の増加となりました。また、人口増加を地域別で見ますと、南部地域だけで3万2,000人の人口増加で、全体の94%が南部地域へ集中しているのが実情であります。河内長野市当局による大規模団地開発誘致施策における結果であると受けとめられます。また、人口急増に伴い犯罪件数もウナギ登りに激増しております。昭和55年度犯罪件数568件から、平成3年度には1,377件に激増、率にして242%の伸びになっております。それとは逆に、犯罪に対する検挙件数は総数で昭和55年度の610件から平成3年度540件と、検挙件数の落ち込みが見られます。検挙率では89%に下がっています。だれが見ましても異常事態と思われると思います。統計が平成3年度であり、3年前のものであります。最近の地域別犯罪総数の実態をお示しください。この現在の状況は到底看過できる問題ではありません。市当局の責任として適切な施策の検討が望まれます。そこで、どのような機構でこの犯罪防止に対する公安対策を講じたのか、お示しください。また、どのような認識をお持ちか、お聞かせください。平成6年の河内長野市の警察公安施設は、5派出所、5駐在所の体制であります。これは昭和55年以来14年間、人口急増にもかかわらず、そのままの状況であります。その現在の公安体制そのものが現状にそぐわないものになっているように思われますので、見直しをする必要があります。地方自治法第180条の9には「公安委員会は、別の法律の定めるところにより、都道府県警察を管理する」とあり、警察法第54条には「市町村警察は、国家地方警察の運営管理又は行政管理に服することはない」「これらの警察は相互に協力する義務を負う」という2条項を根拠に、河内長野市より良い環境をつくる条例第78条、第82条の規定により、犯罪防止に関する公安問題審議会の設置を要求いたします。誠意あるお答えをいただきたい。
また、人口急増地域の防犯対策として、南花台、美加の台、清見台の3カ所に市当局より公安連絡所設置用の土地を市警察に提供することも含め特に検討を加えていただきたい。警官のパトロールや警察OBの方々、地域の防犯の方々の協力をいただきながら、交番所設置までの経過措置として比較的経費のかからない公安連絡所の設置を提案いたします。ご答弁をお願いします。
公安問題は、市民生活の根に当たると思います。根は見えません。しかし、全体を支えています。どこに根があるかに着目して、よき根を養い育てることに全力を尽くしていきたい。
引き続き件名3.母子福祉についてであります。今から21世紀へ向け、母親に対する施策が最も大切であるという認識によりご質問いたします。
昨今の経済不況による経済的弱者へのしわ寄せが大変問題であります。とりわけ母子家庭への対策が重要になります。経済的不安感が心理的に大きな動揺を及ぼします。
第1点目の質問は母子医療の充実についてであります。
当市では現在、児童扶養手当の支給を受けている母子家庭では、15歳までの児童と母親など養育者に対し、入院、入院外の医療費の助成を行っています。15歳以上18歳未満の児童と母親など養育者に対しては入院のみの助成になっています。現在の河内長野における公立中学生の卒業後の進学状況は、5年間平均で96%の高い進学率になっています。専修学校への進学者も含めると98%の進学率にも上ります。他都市と比較しても非常に高い進学率と言えます。
前置きが長くなりましたが、ほとんどの公立中学生が進学している実態を踏まえて、15歳以上18歳未満の児童と母など養育者に対し、ご存じのように他市でも実施済みの案件でもあり、入院、入院外の医療費の助成を当市でも早急に実施することを求めます。誠意あるご回答をいただきたい。
また、対象者は、児童、母など養育者で、対象人員数と費用をお示しください。助成できないときは、その理由をお答えください。
第2点目の質問は児童扶養手当支給の件であります。
来年4月1日より児童扶養手当の支給が現在の18歳の誕生日までの支給から翌年の3月31日までの支給に変更となります。大変喜ばしい制度と歓迎いたします。もっとも、この施策は公明党の提案であり、現在の連合政権において実現した実績であります。大阪府では実施に当たり一歩踏み込んで、今年より18歳の誕生日以降翌年の3月31日までの人に対して貸付の制度を今年限りの経過措置として実施しております。翌年3月31日まで支給の制度は既に他市で実施している制度でもあります。そこで、大阪府でも一歩踏み込んでいる制度であり、他市でも実施していることもあわせて、当市ではもう一歩踏み込んで、今年限りの経過措置でもあり、本年度貸付分を来年度予算に組み入れ、実質的に手当として助成していただきたい。誠意あるご答弁をお願いいたします。
あわせて、対象人員と費用をお示しください。
また、助成できないときは、その理由をお聞かせください。
第3点目の質問は児童扶養手当支給の一元化についてであります。
現在、公立中学生は卒業後はほとんど進学という状況下で、細腕で母親の労働力が精いっぱいそれを支えています。働き過ぎると、かけ値なしの児童扶養手当から手当の一部を差し引かれる現在の児童扶養手当の2段階支給制度を当市の助成制度として創設して一元化の制度の実現を求めます。誠意あるご答弁をお願いいたします。
また、対象者は何名で、費用はどのくらい必要か、お示しください。
また、実現できないときは、その理由をお伺いいたします。
第4点目は児童扶養手当の制度についてご提案いたします。
圏外の私立高校へ進学しますと月10万円程度の学費等の生活費が必要になります。府外の場合、私立高校への助成制度の使えないところもございます。その場合、より大変です。そこで、児童扶養手当支給対象の可分所得より学費等に使う費用を差し引く制度で手当支給対象者の枠を広げられないものかとの提案でございます。当市だけの問題ではないと思われますので、ご検討をお願いいたします。
以上の件につき誠意あるご答弁をお願いします。
◎企画調整部長(中谷勝義君)
件名1の、国際姉妹交流のありかた、要旨1、2につきまして一括してお答えさせていただきます。
本市におきます国際化施策計画は、平成2年に策定いたしまして、これに基づき行政としてなさねばならない基盤整備業務でございますところの市国際交流協会の設立、国際交流基金の設置、主管セクションの明確化、庁内推進会議の設置を完了するとともに、行政各般にわたりまして個々具体的な諸施策の展開を推し進めているところでございます。ご指摘のように、去る4月8日にカーメル市との間で実現いたしました国際姉妹都市提携も、文化、教育などすべての分野にわたりまして市民や団体の方々の草の根国際交流の有益な実践機会を提供する趣旨においての基盤づくりの一環でございます。今後は、多くの市民、団体によって支えられているところの市の国際交流協会がこの提携の活用の総合的な推進母体としていかに具体的かつ効果的に機能していくかが求められているのではないかと思われます。既に先般カーメル市の調印団の滞在中におきまして、カーメル市姉妹都市委員会と市の国際交流協会との間で盟約書にうたわれておりますところの基本理念に沿って具体的な交流展開の進め方が話し合われ、基本活動合意書が取り交わされているところでございます。現在、この合意書に沿って具体的な事業化につきまして適時協議をいたしているところでございます。市といたしましては、今後はこれら市民レベルの交流をバックアップするとともに、かかる提携を維持・補強するため、人・物・情報等の交流への直接的取り組みの必要性も感じているところでございます。ご提言にございます公園等の設置につきましては、友好の物理的象徴が本市に存在することは非常に意義の深いものであると考えております。今後検討させていただきますので、ご理解いただきたいと思います。
次に件名2の、河内長野市における公安対策、要旨1.公安対策の現状、要旨2の公安対策審議会の設置、要旨3の公安連絡所の設置というご質問でございますが、私の方で取り扱いをやっております防犯対策という趣旨でご答弁を申し上げたいというふうに思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。要旨1から3を一括してお答え申し上げます。
我が国の犯罪発生率が欧米各国と比べて著しく低い事情にあることは先進国の間におきましても改めて評価されているところでございます。特にその要因の1つに、交番所が地域に定着し、機能していることをイギリスのジ・エコノミスト誌が論じているようでございます。本市におきます犯罪状況は、府下的に見ましても低いレベルで推移しているとの警察からのご報告もいただいております。と申しましても、先々の状況につきましては決して安心できるというわけにはまいりません。現在の状況からいたしまして、交番所あるいは連絡所の新設は困難でございますが、当面、犯罪や交通事故発生の事態に即して署内における署員とパトカーによる柔軟なシフトでもって対応していきたいとの河内長野警察の基本姿勢はあるわけでございますが、ご指摘の件につきまして今後も引き続いて要望・協議を重ねますとともに、地域におきます自主防犯組織でございますところの防犯協議会や警消連等関係団体との連携と支援をより一層密にいたしまして、犯罪、交通事故、火災から市民の暮らしを総合的に守るべく効果的に推進してまいりたいと思っております。
ご質問の中で犯罪状況の把握でございますが、犯罪発生状況で、これは平成5年度でございます。大阪府下市町村、町村を入れまして44あるわけでございますが、そのうち河内長野市は件数といたしまして1,198、発生順位、低い順番からでございますが、11番目でございます。市だけをとってみますと、大阪市を含めまして33市ございます。それの発生順位、少ない順位でございますが、3番目というふうに、非常に大阪府下全体から見ましても発生状況は低いというふうに認識いたしておりますので、よろしくご理解をいただきたいと思います。
以上でございます。
◎保健福祉部長(中野祐作君)
件名3の、母子福祉の充実、要旨1.母子医療の充実についてお答えいたします。
母子家庭の医療制度につきましては、大阪府が昭和55年10月より独自事業として実施されたもので、母子家庭の生活の安定と児童の健全な育成を図ることを目的に児童扶養手当等を受給していることを条件にしております。助成内容につきましては、15歳の年度末−−義務教育終了ですが−−までの児童とその養育者である母または子女につきましては、その通院費と入院費を、また、義務教育を終え18歳に達した年度末までの児童とその養育者である母または子女につきましては児童の入院費のみを助成しており、その養育者である母または子女に対しましては助成しておりません。このため、市では生活の安定を図る意味で、この母または子女に対しまして市単独で入院費の助成を設けており、充実を図っているところであります。
いずれにいたしましても、本制度につきましては大阪府制度として発足したものでございます。また、児童扶養手当と対象者を連動させていることから、対象時期等を同じように取り扱うよう機会あるごとに大阪府に要請しているのが実情でありますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
そして、先ほどのご質問の中に、対象者の人数及び費用単価的なご質問もございましたので、お答えさせていただきます。対象者につきましては129人ございます。そして医療費の単価の試算ですが、国保のレセプトの試算では約5,000円程度になるかと思います。
それともう1点、参考でございますが、市単独事業として実施しております自治体といたしまして大阪府下ではまだ3分の1程度、当市のように実施しているところも含めまして実施しているところは3分の1ぐらいでございますので、よろしくご理解を賜りますようお願い申し上げます。
次に児童扶養手当の2段階支給の一本化のご質問でございますが、お答え申し上げます。
児童扶養手当は、国が昭和36年に児童扶養手当法として施行したもので、母子家庭における生活の安定と自立の促進に寄与するとともに、児童の健全な育成を目的としたものであります。対象者としては、18歳未満の児童を監護している母または母にかわって児童を養育している方となっており、所得制限を条件に支給されます。このご質問の2段階支給につきましては、制度発足当時から昭和60年7月支給分までが現在のような2段階方式でなく、所得制限内の1段階支給でありました。2段階支給につきましては昭和60年8月から制度化されたもので、所得税非課税世帯とその他の世帯となっております。この制度となった背景には、それまでの1段階支給では所得の高い家庭、低い家庭における所得格差が生じることから、その平準化を図ったものと理解しております。
いずれにいたしましても、本制度は国制度として実施されるものでありますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
それと、もう1点、ご質問の中にありましたように、現行制度では18歳に到達すれば制度が打ち切られますが、平成7年度当初より18歳になった年度末まで実施されるものであります。今年度のみの対応でもございますので、その対応策といたしまして母子福祉資金の就学資金の特別加算制度の活用を周知してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
◆2番(増田正博君)
自席より再質問させていただきます。
国際交流のあり方というのは非常に、これから仕込みして出発するということでよくわかりました。
公安問題で、現在件数が非常に上がってきているというのはなんでかということも本当に考えてほしいと思うんです。現在低いというのはよくわかりましたけど、やはりそういうことに対して市としても現状の対応でいいのかということを問題提起したかったんです。ふえたことに対しての部分が警察の意向であって、河内長野市独自でやはりそういうのは研究していかなきゃいけないんじゃないかということを思ったわけです。
先ほどの児童扶養手当の件ですけど、現行、他市で3分の1実施しているといいましたら、これは大変な数字だと思うんです。1市、2市だけでやっているというようなことでありましたら無理な話かと思いますけど、私は市の名前をあげておりませんけど、非常に近くの市でも実施しております。そういうことを把握しましたら、なぜできないかという理由をはっきり明確に説明してほしいと思います。他市だけのそういう意味での問題ということではないと思いますので、先ほど公安問題の方は検討してほしいと思います。それで、児童扶養手当を医療費の方で実施するという方向の方を検討していただきたいもので、再度そのことを要求します。
◎保健福祉部長(中野祐作君)
再度お答え申し上げます。
18歳未満の児童の、またはお母さんの対象といたしまして、当市も入院費を市単独で実施しております。まだこれは他市におきましてはこのような状態に達しないところもございます。できるだけこういうことも含めまして市の方では対応しているという判断をいたしておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
◆2番(増田正博君)
要望として、ぜひとも通院まで18歳未満の子供さんに対して何とか助成をするという方向で検討していただきたいと思いますので、これは要望しておきます。
以上です。
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