◆3番(増田正博君)
ご指名をいただきましたので、通告順に従い質問いたします。
件名1.交通安全対策について。
要旨1.子供と高齢者の交通安全教育に交通教育指導員制度の導入及び交通対策係の課への昇格について、お伺いいたします。
今年も5月には春の交通安全週間がやってきます。ヒヤリ・ハット交通死亡事故ゼロ運動も毎年行われております。人の命より大切なものはございません。交通事故防止についてはハード面での整備対策は毎年十分な対策がとられてきましたが、緊急の課題は、自動車運転者、自転車利用者、歩行者等一人ひとりの主体的な交通安全を実践するマナーが大切であろうと思います。平成10年末現在の本市の死亡事故5件のうち4件が高齢者であり、歩行者であります。交通事故実態を見ますと、高齢者と子供の交通事故では残念ながら被害者の信号無視や無理な横断等交通ルールの無視が主な原因となっています。したがいまして、交通弱者と言われます子供と高齢者の交通安全教育を充実することが必要であります。本市の担当係も懸命の取り組みを進めておりますが、何分手薄であり、交通安全教育の実施状況は高齢者全体の13%にとどまっています。交通弱者の一層増加する来るべき高齢社会に対応するため、非常勤等の専従指導員を確保して、交通安全教育指導員制度を導入してはどうか。
また、交通対策室からいきなり交通対策係になった組織を、交通対策問題の重要性、多様性から交通対策係を課へ昇格させてはいかがでしょうか。あわせてご所見を伺います。
要旨2.都市サインの市道主要交差点名表示と国道・府道より市道への案内表示の現状の取り組み状況及び今後の計画的取り組みについてお伺いいたします。
交通事故の6割が交差点内で発生している現状であります。市道の交差点への地点案内表示設置は市道の管理者の責任で行わなければなりません。市制始まって以来、今まで一台も設置されていません。南花台と市内開発団地へ他所より国道・府道より市道への案内表示の設置も地点案内表示と同様であります。南花台への路線案内表示は公共名を入れてモデル事業として要望を実現していただきました。以上のことを本会議での答弁でも前向きに進めてまいりたいと平成7年3月議会、平成8年3月議会、平成10年9月議会と、過去3回の答弁をいただいて以来、丸4年を経過しました。現状の取り組み状況と今後の計画的な取り組みについてご所見をお伺いいたします。
要旨3.三日市町駅周辺整備関連の道路整備についてお伺いいたします。
昨日来の議会答弁で三日市町駅前西地区第2種市街地再開発事業いわゆる駅前再開発は、三日市再開発事務局の昼夜を問わぬご努力で平成11年度事業認可、平成15年度事業完成に向け精力的に取り組まれている様子を伺い、心強く思っております。引き続きよろしくお願いいたします。
駅前再開発の関連事業で、区域外、三日市駅前線、幅16メーター、長さ約100メーター、この国道371号と交差点部分が非常に危険な状態になります。幅16メーターの三日市駅前線の直進の楠ケ丘方面への平和橋までの約100メーターの道路幅が4メーター未満で、並んで車両の離合ができません。三日市町駅より楠ケ丘への車両の直進は国道371号バイパスへ通じる主要道路であります。道路幅は4分の1以下に極端に狭くなり、平和橋を過ぎると両側歩道の9メーター道路になります。現在でも午前7時より8時半の間は人と車が重なり合い、よく事故が起こる地点であります。駅前再開発の時期にあわせて地権者の理解を得ながら交差点改良を両側に歩道のある道路改良に再度取り組まれてはいかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。
件名2.高齢者の健康対策と支援について。
要旨1.高齢者の健康度実態調査と健康度の公表についてお伺いいたします。
老人問題の最も重要なポイントは、精神的な充足感をどのようにしたら与えることができるかを考慮することです。もしこの点に着目するならば、そのためにとられるべき方法とは、老人を社会の現実から離れさせるようなものであってはならないということが理解されるでしょう。なぜなら、人間の生きがいとは、社会参加しているという意識に裏づけられてこそ生まれるものだからであります。社会から追い出される身ではなく、社会の中で大事な役割を持つ一人として積極的に社会参加し、みずから何らかの価値を創造しつつあるという実感が老人の最大の生きがいになるのではないでしょうか。そこで、精神的充足感を与える方法の一つとして、高齢者健康度調査を行い、その健康度を公表してはいかがでしょうか。マスコミによる悲観的な不健康な情報の垂れ流しにより、高齢者の自分の健康への心因の不安が増大しています。正確な高齢者の健康度の実態調査により、気の毒な不健康な方はほんの一部であり、大多数の人は健康な生涯を送られているとの実態の共有化により、心因性の不健康な状態を払拭できるのではないでしょうか。病は気からと言われますように、通院の回数もずっと減ってくるように思われます。
ソフト面ばかりでなく、高齢者に対する社会参加をしやすくする環境整備としてハード面の健康度のデータベースをつくり、高齢者の生活環境改善にも全庁的に取り組まれてはいかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。
要旨2.NPO支援についてお伺いいたします。
民間の非営利団体NPOは、福祉、まちづくり、環境、国際交流、青少年健全育成など、さまざまな分野で市民生活を取り巻く課題解決のため社会貢献活動を展開して、その存在の重要性が広く認められるようになってきました。平成10年3月、NPOに簡単な手続で法人格を付与することにより、NPOの自由で健全な活動を促進し、公益の増進を図ることを目的として特定非営利活動促進法NPO法が制定されました。NPOの団体名で銀行口座の開設や電話の設置、不動産の登記などの法律行為を行うことができるようになりました。法人格が取得できれば社会的信用が増す効果も期待されます。一方、事業報告書を所轄庁に提出する責任も生じるわけであります。市当局のNPO支援体制の制度化としましては、@制度を整備して活動をしやすくする、A情報提供や公共スペースの開放を一層促進する、B新ボランティアセンターを建設する、C行政みずからの効率化を図るパートナーとして位置づける発想など、NPO法にのっとった新たな取り組みに踏み込んではいかがでしょうか。本市のボランティア支援事業はボランティア係とボランティアセンターの2課にまたがっています。強力なNPO支援体制の制度化に取り組むならば、組織の見直しをして一本化する必要があると思います。あわせてご所見をお伺いいたします。
以上2件5項目について質問いたします。誠意あるご答弁をよろしくお願いいたします。
◎都市建設部長(壺井仁孝君)
件名1.交通安全対策について、要旨1.子供と高齢者の交通安全教育に教育指導員制度の導入や交通対策係の課への昇格についてお答え申し上げます。
現在、交通安全教育は、就学前の幼児、小学生、中学生、高齢者を対象にそれぞれ実施しており、平成10年度には幼稚園、保育所で延べ15回、地域では5つの地域でそれぞれ1回ずつ、また、母と子の交通安全クラブ連合会が1回、合計21回実施しております。また、小学校では、交通の基本的なきまりを知らせ、安全に登下校できる能力、態度、習慣を養うことを目標として各学校で年間5回行われ、中学校でも各学校で年間4回行われています。さらに、高齢者を対象とした交通安全指導は、福祉センター「錦渓苑」や単位老人クラブなどで実施しております。
これらの交通安全教育の指導員は、河内長野警察署交通課の署員が勤め、交通安全教室として、交通事故に遭わないための交通ルールや交通マナーなどの事故防止についてわかりやすく説明し、一人でも犠性者を出さないことを目標に開催しております。しかし、教室の開催時期が重なり、小中学校では教職員が指導を行っているところもあり、すべて警察署員が指導を行うことが困難なため、河内長野警察署からも指導員の確保について要望をいただいておるところでもあります。
本市では平成10年の交通死亡者数は前年度に比べて1人ふえ、5人の方のとうとい命が奪われ、けがをされた方も43人ふえ、799人となっております。市としましても憂慮すべき状況でもあり、交通事故をなくするためにもご質問の教育指導員についての養成方法や即戦力としての警察署の協力を得て、交通指導員に経験の豊かな警察官や婦人警官のOBで市内に在住の方が何人いるのか、また、協力していただけるか、雇用できるかなどについて、さらにボランティアとしての協力を含めて、平成11年度の早い時期に調査・研究してまいりたいと考えております。
また、係を課にせよとのご質問でございますが、市民ニーズに対応できるよう努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
次に、要旨2.都市サインの市道主要交差点名表示と国道・府道より市道への案内表示の現状の取り組み状況及び今後の計画的取り組みについてお答え申し上げます。
都市サインは、本市の都市機能と将来像及び公共サインの設置状況を踏まえた上で、他市から来訪される方はもちろん、市民の方々にもわかりやすい情報を、まちの景観と一体となるように整備を進め、平成8年度、9年度は市の境界沿いにシティーゲートサインを、幹線沿いには車両系サインを設置し、平成10年度は市役所への歩行者系の案内板の設置をいたしました。
ご質問の交差点名表示や案内表示は、一般に標識令と言われております道路標識、区画線及び道路標識に関する政令に基づき、案内標識と定義され、その中に経路案内や地点案内が含まれており、道路管理者が設置者となっております。本市での市道と市道が交差する信号機のある交差点の地点案内がなされている交差点はございません。このことは、本市を訪れられる方々や市民の皆様にも不便をおかけし、わき見運転による事故を招きかねないものであると認識いたしております。このような状況を少しでも改善し、人々が行動しやすいようにするためにも、公共施設や名勝旧跡に近い交差点を初めとした地点案内の設置は、関連する国道・府道と市道との交差点、また国道・府道と交差点などの管理者である大阪府との協議も必要かと思われますので、市内の地点案内が必要な交差点を調査し、その上で国道・府道で関連する交差点があれば大阪府へ働きかけ、設置の要望を行い、ドライバーや歩行者にわかりやすい地点案内や経路案内の標識の設置に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
次に、要旨3.三日市町駅周辺整備関連の道路整備についてお答え申し上げます。
三日市町駅周辺につきましては、三日市町駅前西側地区市街地再開発事業が計画され、現在、事業認可に向け鋭意取り組んでいるところであります。
ご質問の三日市町駅周辺整備関連の道路整備といたしましては、現在、市道三日市青葉台線の東側駅前広場から府道東阪三日市線までの延伸と、市道三日市1号線の一部改良が計画されております。このうち市道三日市1号線は、三日市町駅前の府道河内長野千早城跡線を起点として国道371号と交差し、天見川に架かる平和橋付近で楠ケ丘団地の道路に接続し、大阪河内長野線に至る道路でありますが、起点から国道371号までの区間は再開発事業に伴いまして両側歩道の2車線道路に整備される予定とな・っております。国道371号から終点の平和橋付近までの約120メートルの区間につきましては、現道幅員が約4メートルでありますが、大阪河内長野線と国道371号線を結ぶ道路として通過交通も増加し、また通学路にもなっており、交通安全上支障となっておりますことは認識しております。このため、市といたしましては昭和63年より平和橋の改良を含めて現道拡幅の計画を行い、平和橋につきましては平成2年度に完成しております。残りの区間につきましては、当時一部の地権者の協力が得られず、計画を断念した経緯がございますが、三日市町駅前西側地区の再開発事業が進められ、今後ますます三日市町駅周辺のアクセス道路としての機能の充実が求められることが予想されますことから、再開発事業との整合を図りながら、地元関係者のご協力をいただけるならば事業化に向けて取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
◎保健福祉部長(大宅好君)
件名2の要旨1につきましてお答え申し上げます。
高齢化社会の到来で、健康で長寿をだれもが全うしたいと望んでいるところでございます。しかし、健康長寿の最大の敵となる生活習慣病は、成人病対策として病気の早期発見・早期治療に主眼を置き、社会全体で取り組まなければならない課題であると認識いたしております。近年、生活習慣と病気の関連が明らかになり、生活習慣病としてとらまえ、予防に重点が置かれ、発病させない健康な体づくりへの取り組みがなされているところでございます。
そこで、保健センターで実施しております健康診査は、日常の健康状態のチェックをし、生活習慣病等の病気の早期発見や予防を目的として行っているものでございます。その健診結果を生活改善に生かし、健康づくりに役立てていただくことにあり、大切なその後のフォロー教室も実施しているところでございます。
ご質問にあります健康度の件に関しまして、昨年度実施いたしました健康診査の結果について申し上げたいと思います。その結果、約半数は「全く異常を認めず」と「要指導」となっており、また、「要医療」であっても、生活習慣を改善しながら健康的な生活をしている方々も多くいましたことは、とても喜ばしいことだと思っております。
一般的に申し上げますと、健康観につきましては、医学的には大なり小なり40歳代から心身の機能低下が始まり、長寿社会到来により、完治しない病気や何らかの障害を持ちながら、健康な生活があるのだという意識の転換をしていただき、健康的な生活をしていただくことがとても重要な部分だと考えております。そこで、市民の方々に、その人なりの健康観を見出していただくための健康づくりを目指し、引き続き自立支援の取り組みをしてまいりたいと考えております。
また、昨年の秋に介護保険にも関連いたします65歳以上の要援護高齢者の実態調査を実施したところでございまして、その分析結果をも十分見きわめながら、高齢者自身の不安解消のためにも機会をとらえまして総合的な見地からお知らせしてまいりたいと、このように考えておりますので、よろしくご理解賜りたいと思います。
◎市民生活部長(田中良治君)
件名2.高齢者の健康対策と支援について、これの要旨2.NPO支援についてお答えいたします。
NPOは、政府、営利団体と並ぶ第3の部門を指しております。平成10年3月19日衆議院本会議におきまして特定非営利活動促進法案が可決され、同25日に公布されました。この法律は、特定非営利活動を行う団体に法人格を付与することにより、ボランティア活動を初めとする市民が行う自由な社会貢献活動を通じ特定非営利活動の健全な発展を促進することを目的として法制化されたものであります。
要件といたしましては、自発的参加によって設立運営されていること、自律した組織運営を継続的に行い、利潤でなく、社会的使命の実現を目的とし、利益の非配分性が守られていること、つまり利益を構成員に分配しないこと、また、事業の情報公開を行うとともに、広く参加者を受け入れる体制をとっていること、となっております。
NPOは、政府セクターのように法律や公平原則に縛られることなく、また、営利団体のように利潤追求のために対価を払える人にのみサービスを提供するという限界を超えており、独自の活動を展開することができるものでございます。
NPOの活動形態といたしましては、単発的なボランティア活動から専門的・継続的なサービスの提供までさまざまなものがあり、その分野も災害救援、福祉、環境、人権、文化、政策提言、NPO支援など広範な領域にわたっております。経済企画庁の調査でも、全国で約8万6,000の市民団体が活動されていると推計されております。
この法律は、非営利の市民活動団体がその団体名で法律行為を行えるよう法人格を取得し、営利を目的とせず、特定非営利活動を行うことを主たる目的とするものであります。この法人格を認証する所轄庁は都道府県知事であり、2以上の都道府県に事務所がある場合は経済企画庁長官となっております。大阪府におきましても平成10年12月1日から認証申請を受け付けておりますが、現在のところ本市よりの申請は出ておらないと聞いております。
本市におきましては、市民のボランティア意識の啓発のために講演会、またボランティア入門セミナー等を開催いたしており、またボランティア関係図書やビデオ、NPO関係図書の貸し出しも常時行い、啓発に努め、市民の方々にご参加、ご利用いただいているところでございます。今後も一層内容の充実を図り、情報提供に努めてまいります。
また、ボランティアセンターにつきましては、現在、社会福祉協議会がボランティアセンターを管理運営されており、福祉の分野を中心に、自律的に活動されております。しかしながら、近年、価値観の多様化とライフスタイルの変化、余暇時間の増大により、国際交流、環境保護、青少年など各方面に広がってきており、現在のボランティアセンターの機能の充実を図る必要がございますが、ボランティア活動が自主的な活動であり、センターはその自主性、主体性を損なうことなく支援していくことが重要であると考えております。
いずれにいたしましても、昨年8月公募による市民委員18名で構成する河内長野ボランティア活動推進懇談会を発足いたしまして、ボランティア等市民の自主的、自発的な活動を推進していく支援方策につきましてのご提言をいただくことになっておりますので、十分意見をお聞きしながら、ご質問の支援策につきましても研究してまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解賜りますようお願いいたします。
◆3番(増田正博君)
ご丁重な答弁ありがとうございました。おおむね満足のいく答弁でした。
1点だけ、三日市の駅前の先ほどの件なんですけど、これが新しい道路の着手するところなんですけど、これは16メーター道路で、ここが40メーターぐらいになるんですよね。これが4メーター以下ということで、非常にこれは難しいことになりますので、これは研究していただきたいと思います。
以上です。
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